「女たちの記憶への旅」プロジェクト「松井やよりの思想を検証し継承する」



 


  • これは、「女たちの記憶への旅」に向かう試みの一つとして、松井やよりの思想を検証し、継承することを目的とするプロジェクトです。
    ジャーナリスト・著作家・アクティビストとして、「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」開催に邁進した松井は、生涯を通してアジアと女性に注目し、さまざまな暴力による被害を受けた人々の「証言」を重視するという視点と方法を獲得し、マイノリティに対する直接的あるいは構造的暴力も問題化し続けました。
    日本における主流フェミニズムは目下のところ、松井の行動とことばがもつ思想性に関心を払おうとはしていません。しかし、私たちが、西欧諸国また帝国日本による植民地支配以後の世界においてなお日本のフェミニズム思想・運動の可能性を拓こうとするなら、松井の行動・思想の軌跡をたどり、彼女の視座、問題関心がどのように構成されていったのかを問い直す必要があります。